勝てば首位タイという大事な一戦をきっちりモノにした夜に、また不穏なニュースが飛び込んできました。現地7月9日、アトランタ・ドリームはホームでシアトル・ストームを89-78で下し、苦しんでいた連敗をストップ。ところがその勝利の裏で、エンジェル・リースが今季7個目のテクニカルファウルを受けたとSports Illustratedが報じています。WNBAの規定では累積8個で1試合の出場停止。イーストの首位争いを牽引する主砲が、ついに「あと1個」という崖っぷちに立たされました。
18得点11リバウンドの快勝、その裏で累積は「残り1個」に
この日のドリームは立ち上がりから主導権を握り、第1クォーターだけで29-19と2桁のリード。前半を55-38で折り返すと、後半のストームの反撃をしのいで89-78で勝ち切りました。リースは30分の出場で18得点(FG15本中7本成功)、11リバウンド、2スティール。フリースローは4本すべて沈め、出場中の得失点差はプラス8と、攻守両面でチームを支えました。アリーシャ・グレイが22得点、ライン・ハワードが19得点、ジョーディン・キャナダが14得点9リバウンド8アシストと続き、チームはこれで13勝9敗。ニューヨーク・リバティに並ぶイースト首位タイに浮上しています。詳しいスタッツはESPNのボックススコアで確認できます。
ただし、この夜の主役には代償もありました。Sports Illustratedによれば、リースはこの試合でもテクニカルファウルを受け、今季の累積は7個に到達。WNBAの2026年規定では、テクニカルファウルは1〜3個目が各500ドル、4〜7個目が各1000ドルの罰金となり、8個目に達すると罰金1500ドルに加えて1試合の出場停止が自動的に科されます。つまり、次の1個がそのまま欠場につながる状況です。
警告書、罰金、そして昨季は実際に出場停止──繰り返される累積との戦い
リースのテクニカルを巡っては、今季すでに不穏な流れが続いていました。5個目の時点でリーグから警告書が送付され、7月2日のミスティクス戦(81-76で敗戦)では6個目を受けたばかり。この6個目は、レイアップを決めた際に腕を不自然に振って相手の顔に当たったと判定されたもので、当初は相手のファウルとされた判定がチャレンジの映像確認で覆るという際どい内容だったとAthlon Sportsが伝えています。
さらに忘れてはならないのが、リースは2025年シーズンにも累積テクニカルで実際に1試合の出場停止処分を受けているという事実です。リバウンドへの執念と感情を前面に出すプレースタイルは彼女の代名詞ですが、審判への抗議が積み重なっていく構図は、2年連続でほとんど変わっていません。本人にとってもチームにとっても、既視感のある危機と言えます。
大混戦のイースト、「1試合の欠場」の重みが今年は違う
今季のイーストは、ドリームとリバティが13勝9敗で首位に並び、12勝9敗のフィーバー、10勝10敗のミスティクスが追いかける大混戦です。半ゲーム差にひしめくこの状況では、主力の1試合欠場がそのまま順位に跳ね返りかねません。リースは今季のオールスターにリザーブとして選出されたインサイドの支柱であり、彼女を欠く1試合のダメージは、数字以上に大きくなるはずです。
一方で、審判にも臆さず感情をぶつける闘争心は、リースのエネルギーの源泉でもあります。ここから求められるのは、闘志はそのままに一線だけは越えない自制心です。裏を返せば、テクニカルを1個ももらえない緊張感の中で首位争いを走り切れるかどうかは、リースが一段上のリーダーへ進化できるかを測る試金石になるのではないでしょうか。リーグが警告書まで出して注視するこの状況を、彼女がどう乗りこなすのかに注目です。
今後の試合・観戦情報
ドリームとストームは近日中にアトランタで再戦が予定されており、ION系列での放送が予定されています。出場停止のリスクを抱えたまま、リースがどのように感情をコントロールしてコートに立つのか。イーストの首位攻防と合わせて、目が離せない数週間になりそうです。

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