ケイトリン・クラーク

「州によっては過失致死罪だ」ポートノイの怒りが再爆発、クラークへの膝蹴りノーコールを放置するWNBAとエンゲルバートに痛烈砲撃

 

7月15日のヴァルキリーズ戦でケイトリン・クラークが「膝蹴り」のノーコールに激怒した騒動は、一夜明けてさらに燃え広がりました。Barstool Sports創業者のデイブ・ポートノイがXへの投稿でリーグと審判団を猛烈に非難し、その矛先をキャシー・エンゲルバートコミッショナーにまで向けたのです。フレグラントファウル騒動、リーグ介入報道、そしてアダム・シルバーの「政治の駒」発言と続いてきた7月のWNBAに、また新たな燃料が投下された格好です。正直なところ、場外の火柱がコートの熱戦をかき消しかねない勢いになってきました。

「審判はあれを見逃してはいけない」13得点に沈んだクラークと問題のノーコール

発端は7月15日(現地時間)、ゲインブリッジ・フィールドハウスで行われたフィーバー対ヴァルキリーズ戦です。フィーバーは75-88で敗れ、ヴァルキリーズは8連勝でリーグを驚かせ続けています。問題のシーンは第2クォーター中盤に起きました。ドライブしたクラークがカイア・ストークスと激しく接触したにもかかわらず笛は鳴らず、足を引きずって守備に戻ったクラークは、プレーが途切れた際に審判へ詰め寄り猛抗議。テクニカルファウルは科されず警告のみで済みましたが、怒りは試合後も収まりませんでした。

クラークは会見で「大腿部にまともに膝を受けた。審判はあれを見逃してはいけない」と語り、打撲を抱えたまま残りの時間をプレーしたことを明かしています。この日の成績は13得点6アシスト、フィールドゴール14本中4本成功、3ポイントは8本中1本と厳しい内容でした。背中の負傷から復帰して間もないエースが再び下半身にダメージを負ったという事実は、フィーバーにとって結果以上に重い意味を持ちます。

「完全な臆病者」発言から48時間で再びの砲撃、狙いは審判からコミッショナーへ

この一件を受けて翌16日、ポートノイはXで「選手たちがケイトリンを“暴行”し続けるのを、俺たちはただ見ているだけなのか」と投稿しました。さらに「州によっては過失致死罪スレスレだ」と過激な表現を重ね、「キャシーは彼女が再起不能になってリーグを去るまで満足しないのだろう。また民間機での移動を楽しめばいい」とエンゲルバートを名指しで皮肉ったのです。「民間機」という一言は、2024年に導入されたチャーター機プログラムを念頭に置いたもので、クラーク人気が生んだ収益こそがリーグの待遇改善を支えているという彼の持論の延長線上にあります。

ポートノイの矛先がエンゲルバートに向かうのはこれが初めてではありません。わずか2日前の7月14日にも、生放送インタビューへの出演を直前で取りやめたエンゲルバートを「完全な臆病者」と罵倒したばかりでした。さらに遡れば、6月24日のアリッサ・トーマスによるフレグラントファウル騒動、その処分を巡るシルバーの介入報道、そして16日夜のシルバー自身による「クラークは政治の駒にされてしまった」発言と、この3週間のWNBAは場外の火種が絶えません。今回の投稿は、積み上がった不満の導火線に火を付けた一撃と言えるでしょう。

誇張の裏にある本質的な問い──リーグはスターをどう守るのか

「過失致死罪」という表現が明らかな誇張であることは、ポートノイ自身も承知の上でしょう。しかし、扇動的な言葉を剥ぎ取った先に残る問いは無視できません。リーグ最大の観客動員と視聴率を生み出すスターが、負傷につながる接触をノーコールで放置されるのは興行として健全なのか、という問いです。シルバーですら審判の改善が必要なことに「疑いの余地はない」と認めており、リーグがGMとヘッドコーチ8人によるタスクフォースを設置して判定基準の明確化を進めている事実は、問題の存在をリーグ自身が認めている証左でもあります。

一方で気がかりなのは、批判が制度ではなく個人への攻撃に集中し始めていることです。エンゲルバートへの退任論はSNSで日増しに強まっていますが、コミッショナーの首をすげ替えても審判の判定精度が上がるわけではありません。むしろ数百万人のフォロワーを持つポートノイの言葉が独り歩きし、審判個人や選手への誹謗中傷を助長するリスクの方が深刻です。トーマスへの殺害予告騒動が示したように、この論争は一歩間違えば人を壊します。求められているのは大声ではなく、ファウル基準の透明化という地道な作業ではないでしょうか。

オールスターを目前に控えて──注目は「休養」と「判定」の行方

フィーバーにとって当面の焦点は、オールスターゲームを目前に控えたクラークの状態です。オールスタードラフトではエイジャ・ウィルソンと同チームになることが決まっており、ファンが待ち望む豪華共演の舞台は整っています。ただ、背中に続いて大腿部の打撲を抱えた今、無理をさせるべきでないのも確かです。祭典の華やかさの裏で、リーグが判定問題にどんな具体策を示すのか。ポートノイの「砲撃」が単なる炎上で終わるか、改革の引き金になるか、シーズン後半の行方を左右する分岐点が近づいています。詳細はThe Comebackのレポートで確認できます。

引用:https://thecomeback.com/wnba/dave-portnoy-condemns-wnba-for-rough-play-caitlin-clark.html

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