フェニックス・マーキュリーのケルシー・プラムが、現地8月11日に予定されている古巣ロサンゼルス・スパークスとの一戦を欠場します。理由は左下腿、いわゆるふくらはぎ周辺の負傷です。ESPNが現地8月10日夜に伝えました。
移籍後、最初に訪れるはずだった「古巣との再会」がこういう形で消えるのは、正直なところ何とも言えない気分になります。トレード成立からわずか10日、しかも相手はつい先日まで自分のロッカーがあったチームです。この試合を楽しみにしていたファンは、日本にも少なくなかったはずです。
日曜の14分で何が起きたのか
きっかけは現地8月9日のワシントン・ミスティックス戦でした。プラムはこの試合で14分プレーした時点でコートを離れ、球団は当初、左ふくらはぎの張りと説明しています。マーキュリーは75-95で敗れ、これが3連敗、直近5試合で4敗目となりました。チーム成績は12勝22敗です。
ネイト・ティベッツHCは試合後、「安全にいきたかった」と語っています。無理をさせない判断が先に立ったという趣旨で、翌日以降の様子を見るという含みも残していました。そして月曜のインジュリーレポートで、火曜のスパークス戦は欠場と正式に扱われた形です。
数字を並べると、この欠場の痛さがはっきりします。プラムの今季平均は22.3得点。マーキュリー移籍後の3試合では20得点、19得点、25得点と、いきなり主軸の働きを見せていました。加入4試合目で離脱というのは、チームにとって最も避けたい展開だったはずです。
6月21日から続く「同じ左脚」という不安
今回の負傷が単純な一過性のものと言い切れないのは、経緯があるからです。プラムは6月21日以降、同じ左下腿の負傷で長く戦列を離れており、復帰したのが8月3日、マーキュリーでのデビュー戦でした。つまり約6週間の離脱明けから、わずか4試合で再び同じ箇所に不安が出たことになります。
そのデビュー戦の内容が鮮烈だっただけに、なおさら惜しく感じます。ベンチスタートで21分の出場ながら20得点、フィールドゴールは10本中6本、3ポイントは5本中3本。チームはシカゴ・スカイを106-101で下しました。復帰初戦でこれをやってのける選手は、そう多くありません。
そもそも今回の移籍自体が、今季のリーグを象徴する出来事でした。マーキュリーは8月1日にプラムを獲得し、スパークスにはモニーク・アコア・マカニと2027年の1巡目指名権、2028年の2巡目指名権が渡っています。ESPNによれば、シーズン中のトレード期限に動いたオールスターはリーグ史で4人目とのことで、それだけ異例の取引でした。10年目でキャリア屈指のシーズンを送る選手を、プレーオフ争いの真っただ中で引き抜いたわけです。
慎重策は正しい、ただし残り時間は多くありません
筆者の見立てを書くと、今回の欠場判断そのものは妥当だと思います。ふくらはぎ周辺の再発は、無理を重ねた場合に離脱期間が一気に伸びるタイプの負傷です。6週間を棒に振った直後の選手に、古巣戦という感情的な理由でリスクを取らせる意味はありません。
一方で、マーキュリーの置かれた状況は決して余裕のあるものではありません。12勝22敗という数字は、プレーオフ最後の枠を狙うには相当に厳しい位置です。しかも今のリーグは、8位を争う集団が固まっている状態で、1敗の重みが日ごとに増しています。プラムを獲得した意味は「今季の勝ち星」にあったはずで、その最大の資産が数試合でも欠けるのは、単純な戦力ダウン以上の意味を持ちます。
もう一つ気になるのは、復帰後の起用法です。20得点、19得点、25得点という3試合は、ベンチからでも即座に得点を作れることを証明しました。ただ、それは同時に「頼りたくなる」ことも意味します。ここで数試合を我慢して完全に近い状態に戻すのか、勝ち星欲しさに早めに戻すのか。この判断は今季の順位だけでなく、来季のマーキュリーの姿にも直結するはずです。
火曜の一戦と、これからの見どころ
プラムを欠くマーキュリーは、それでも現地8月11日にスパークスと対戦します。スパークスにはトレードでフェニックスから移ったアコア・マカニが在籍しており、取引の答え合わせという意味では見どころが残っています。プラムが不在でも、この試合は両球団にとって特別な一戦であることに変わりはありません。
復帰時期については、球団から明確な見通しは示されていません。数日の経過を見るという段階なので、次のインジュリーレポートが最初の手がかりになります。日本からWNBAを追いかける場合はWNBA League Passでの視聴が基本になりますので、火曜の試合と、その後のマーキュリーの発表を合わせて追っていくのがよさそうです。
詳しい報道はESPNの記事で確認できます。
引用:https://www.espn.com/wnba/story/_/id/49578293/mercury-rule-kelsey-plum-vs-sparks-leg-injury

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