先週、20得点と10リバウンドの両方を平均した選手はWNBA全体でひとりしかいませんでした。ワシントン・ミスティックスのセンター、シャキーラ・オースティンです。WNBAは日本時間8月12日、8月3日から9日までの試合を対象にしたキア・WNBA東地区週間最優秀選手にオースティンを選出したと発表しました。地味に見えて、この受賞は今季の東地区の勢力図がどこで動いているかを正確に示していると感じます。ケイトリン・クラークやエイジャ・ウィルソンの名前が並ぶニュース欄の隙間で、ワシントンは静かに球団史級の連勝を積み上げていました。
3試合で平均22.3得点11.7リバウンド、リーグで唯一の「20+10」
対象週の3試合でオースティンが残した数字は、平均22.3得点、11.7リバウンド、2.7アシスト、2.3ブロックでした。得点20以上とリバウンド10以上を同時に平均した選手はこの週リーグでオースティンだけで、しかも得点とリバウンドの両方でチーム内トップに立った試合が3度あり、これもリーグ最多でした。
白眉は8月7日のアトランタ・ドリーム戦です。この日は自己タイとなる5ブロックを記録し、20得点10リバウンド5ブロックという成績を球団史上2度目のものとして刻みました。さらに15得点10リバウンド以上を4試合連続で続けており、これは今季のリーグ全体でも最長タイの記録です。1週間だけの爆発ではなく、4試合にわたって同じ水準を維持したという点に価値があります。
チーム成績にもそのまま出ています。ミスティックスは今季最長となる7連勝を記録中で、これは1試合差で球団史上2番目に長い連勝です。最長は2018年7月31日から8月17日にかけての8連勝でした。
2度目の週間MVPと、42ブロックが語る「積み上げ」
週間最優秀選手の受賞はオースティンにとってキャリア2度目で、前回は2025年6月24日でした。加えてAP通信が選ぶ週間最優秀選手には2週連続で選ばれています。球団としては通算34度目の週間MVPで、今季は6月23日のソニア・シトロンに続く2人目です。AP通信の週間最優秀に限れば球団通算15回目で、複数回の受賞はエレナ・デレ・ドンヌの7回、ティナ・チャールズの2回に続く球団史上3人目という位置づけになります。
個人的にいちばん重く見ているのはブロックの数字です。今季のブロックは42本に達し、2年連続で40本を超えたのは球団史上2人目だといいます。ブロックは調子の波よりも出場時間と健康状態に強く左右される指標で、2シーズン続けて同じ水準を出せること自体が、コート上に立ち続けられているという何よりの証明になります。7月にはチームメイトのシトロンとキキ・イリアフェンがオールスターに選出される一方で、オースティンの名前はそこにありませんでした。その落選を経て8月にこの数字を並べている流れは、見ていて痛快です。
19勝12敗で東地区3位、この連勝はどこまで伸びるのか
日本時間8月12日午前の時点で、ミスティックスは19勝12敗の東地区3位につけています。首位インディアナ・フィーバーが21勝12敗、2位アトランタ・ドリームが20勝12敗ですから、上位2チームとの差はほとんどありません。7連勝の間に何が変わったのかを考えると、シトロン、イリアフェン、オースティンという若いフロントラインが同時に稼働している状態がようやく続いていること、そこにベテランのベトナイジャ・レイニー=ハミルトンが加わったことの2点に行き着きます。今季のワシントンは負傷離脱で戦力が揃わない時期が長く、噛み合った時期の期間そのものが短かったチームでした。
同じ日に西地区の週間最優秀選手に選ばれたケイラ・マクブライドとの対比も面白いところです。マクブライドは3試合で平均24.3得点、3ポイントを30本中17本、成功率56.7%という数字を残しました。今季の3ポイント成功数100本はリーグ2位、フリースロー成功率91.7%はリーグ4位です。西は外から燃やし、東はゴール下で殴ります。同じ週に選ばれた2人の受賞理由がここまできれいに分かれたのは、今季の両地区の性格をそのまま映しているようにも見えます。
プレーオフを見据えたとき、ワシントンの武器はやはりインサイドの守備になるはずです。短期決戦では失点を止められるチームが残ります。オースティンが40本超のブロックを2年続けて記録しているという事実は、10月の話をするうえで無視できない材料だと考えています。
今後の試合と観戦情報
ミスティックスは日本時間8月12日午前、アウェーでラスベガス・エーシズと対戦しています。連勝が8に伸びれば2018年に並ぶ球団タイ記録となるため、この一戦は数字の面でも大きな意味を持ちます。レギュラーシーズンは終盤に入り、東地区の上位3チームは最後まで順位が入れ替わる可能性が高い状況です。プレーオフのシード順がそのまま初戦の相手を決める以上、ここからのワシントンの一戦一戦は、単なる連勝記録以上の重みを持つことになります。
引用:https://mystics.wnba.com/news/shakira-austin-named-wnba-eastern-conference-player-of-the-week

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