ルカ・ドンチッチ

18%まで上がったドンチッチのMVP、ウェンバンヤマとの14ポイント差に潜む伏線

 

開幕まで2か月を切ったタイミングで、予測市場におけるルカ・ドンチッチのMVP評価が静かに上昇しています。スポーツ・イラストレイテッドが伝えたカルシの数字では、ドンチッチは18%で全体2位につけ、首位のビクター・ウェンバンヤマ32%を追う位置にいます。個人的に興味深いのは、この14ポイントの差が「実力差」というより「不確実性の差」に見える点です。ドンチッチは8シーズンを戦って一度もMVPを獲っていない。その事実そのものが、市場に織り込まれている気配があります。

カルシのMVP市場と、昨季の数字

現時点の内訳は、ウェンバンヤマ32%、ドンチッチ18%、シェイ・ギルジャス・アレクサンダー17%、ニコラ・ヨキッチ15%、ヤニス・アデトクンボ8%、ジェイソン・テイタム8%という並びです。上位4人で82%を占める一方、2位から4位までがわずか3ポイント差に固まっているのがわかります。市場は「ウェンバンヤマが本命、ただし残りは横一線」と見ているわけです。

ドンチッチ自身の2025-26シーズンは、平均33.5得点でリーグ得点王に輝き、8.3アシストは全体3位、リバウンドも7.7を記録しました。キャリア通算では平均29.2得点、8.5リバウンド、8.2アシスト。MVP投票では、新人年と2024-25シーズンを除く6シーズンで票を集めています。最も惜しかったのは2023-24で、キャリアハイの33.9得点、9.8アシスト、9.2リバウンドを残して3位でした。得点王を獲ってなおMVPに届かないというのは、逆に言えば「勝率」という最後のピースだけが欠けていたという話でもあります。

レブロン退団後に組み替えられたロースター

昨季のドンチッチを読み解くうえで見逃せないのが、レブロン不在時の15試合です。この期間、彼の数字は平均35.1得点、9.3リバウンド、8.4アシストまで跳ね上がりました。レブロンが在籍していた状態でも、ドンチッチのユーセージ率38%はリーグ最高でした。ボールを持つ時間が増えれば数字が伸びるのは当然とはいえ、負荷が上がった状態でも効率を保てるかどうかは別の問題です。15試合という限られたサンプルながら、その問いに一定の答えを出したことが、今回の市場評価につながっているように見えます。

レイカーズはこのオフ、ドンチッチのプレースタイルに寄せた編成を進めました。キャリアハイの平均23.3得点を記録したオースティン・リーブスを引き留め、ペイントの守備を担えるウォーカー・ケスラーを獲得。さらにクエンティン・グライムズ、コリン・セクストン、サンドロ・ママケラシビリと契約しています。共通しているのは、ボールを止めずにスペースを空けられる、あるいはリムを守れるという性質です。レブロンという別のオンボール型が抜けたぶん、役割の重複が減った編成と言えます。

14ポイント差をどう読むか

ウェンバンヤマとの差をひっくり返す条件は、そう複雑ではないと考えます。MVP投票は個人成績と勝ち星の掛け算で決まる傾向が強く、ドンチッチの側に得点力の不足はありません。必要なのは、レイカーズが西カンファレンス上位で安定して勝ち続けること、そして本人が80試合近く出場することです。過去のシーズンで彼が票を落とした年の多くは、成績そのものより出場数と序盤の停滞が響いていました。

一方で、市場がウェンバンヤマを本命に据える理由も明確です。守備でゲームを支配できる選手は投票で加点されやすく、しかもスパーズは若い戦力が伸び盛りにあります。ドンチッチが18%から上を目指すには、単に自分の数字を伸ばすだけでなく、開幕からの20試合程度で「レイカーズはドンチッチのチームとして完成した」という物語を作る必要があるでしょう。ここは数字より印象が効く領域です。

開幕に向けた注目ポイント

レイカーズは10月5日にプレシーズンで初お披露目となり、10月21日にウォリアーズとのレギュラーシーズン開幕戦を迎えます。ドンチッチとリーブス、ケスラーの噛み合い方は、この2試合を見るだけでもかなり見えてくるはずです。予測市場の数字は日々動きますので、開幕直後にもう一度カルシの並びを確認してみると、シーズンの空気の変わり方が数値で追えて面白いと思います。

引用:https://www.si.com/prediction-markets/luka-doncic-trending-up-in-kalshi-nba-mvp-prediction-market-01m1pjr3ewcs

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