リバティー イオネスク スチュアート

批判の嵐と700万ドルの上限、ステュワートがエンゲルバートに贈った花束

 

プレーオフの熱気のなかで、リバティのブリアナ・ステュワートがWNBAコミッショナー、キャシー・エンゲルバートへの称賛を口にしました。しかも相手は、この1年あちこちから厳しい声を浴び続けてきた人物です。選手会の側に立ってきたスターが、退任を控えた交渉相手に「花束」を贈る。この構図に、私は少し驚きました。

ステュワートが語った言葉

話の舞台は、俳優のジェイソン・サデイキスとの対話でした。ステュワートはまず、コミッショナーという仕事そのものが非常に難しいものだと語り、エンゲルバートが多くの批判を受けてきたことにも触れています。そのうえで、新しい労使協定(CBA)をまとめ上げた功績を挙げ、「She deserves her flowers too」と表現しました。リーグとともに成長してきた姿勢にも感謝を示したと報じられています。

ステュワートは選手会の執行委員会で副会長を務めており、春の交渉にも関わった当事者です。だからこそ、この言葉は社交辞令ではなく、交渉テーブルの向こう側を知る人の評価として重みがあります。

数字で見る新CBAの変化

報じられている数字を整理すると、変化の大きさがわかります。サラリーキャップは150万ドルから700万ドルへ、選手の平均年俸は2025年の約11万6000ドルから2026年の約58万3000ドルへと跳ね上がりました。単純計算でキャップは約4.7倍、平均年俸は約5倍です。

交渉は長引き、オフシーズンから春まで続きました。選手がミリオンダラー級の年俸に届いたのは、リーグ史上初めてだとも伝えられています。数字だけを見れば、エンゲルバートの任期における最大の成果と言っていいでしょう。

批判と評価が同居した任期

一方で、風当たりが強かったのも事実です。2025年のプレーオフ中には、リンクスのネフィーサ・コリアーが、リーグの運営を「世界で最悪のリーダーシップ」と痛烈に批判しました。こうした声は選手の側から出ていたものであり、ステュワートの発言が目を引くのはここにあります。

同じ選手会の内側にも、評価が割れていたわけです。私は、どちらかが間違っているというより、見ている場所が違うのだと考えています。コリアーが問題にしたのは日々の運営や意思疎通で、ステュワートが評価したのは労使交渉の最終的な着地です。成果と課題は、同じ任期のなかで同時に存在していました。

エンゲルバートは2026年12月31日付での退任が報じられており、後任探しは今後本格化していきます。新しいコミッショナーは、史上最高額の枠組みを引き継ぎながら、運営面への不信感とも向き合うことになります。

私が感じた第一印象の続き

ファンの立場から見ると、コミッショナーへの評価はどうしても試合運営や判定、放送の話題に引っ張られがちです。しかし選手の収入や契約の条件は、シーズンを戦うモチベーションにも、リーグに残る選手の質にも直結します。今回のステュワートの発言は、その見えにくい部分に光を当てた形です。賛否が割れる人物ほど、数字で残した成果とそうでない部分を切り分けて見ることが大切だと感じました。

これからの注目点

次のコミッショナーに求められるのは、交渉力だけではないはずです。選手との対話の量と質、そして放送や会場をめぐる運営の安定感が問われます。今季のファーストラウンドは歴代最多の視聴記録を残したと伝えられており、リーグへの注目度が高まっているいまだからこそ、次の一手が重要になります。

ステュワートとリバティは、ドリームとのセミファイナルの最中です。コートの上で結果を出しながら、コートの外ではリーグの未来を語る。そんな立場の選手が増えていくことも、これからのWNBAを形づくる大きな要素になりそうです。みなさんは、エンゲルバートの7年間をどう評価しますか。

※セミファイナルの日程や中継は、WNBA公式サイトや各放送局の案内でご確認ください。

引用:https://sports.yahoo.com/articles/cathy-engelbert-deserves-her-flowers-033844974.html

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