ニューヨーク・リバティが8月6日、ベットニジャ・レイニー=ハミルトンをウェイブしたと発表しました。2024年にフランチャイズ初優勝を手繰り寄せた先発メンバーの一人が、シーズン途中で職を失ったことになります。同じ日にリバティはフランス出身のガード、マリン・フォトゥーと複数年契約を結んでおり、ロースター1枠をめぐる判断がそのまま世代交代の宣言になった格好です。個人的にいちばん引っかかったのは、解雇の直前まで8試合連続でDNP(出場機会なし)が続いていたという事実でした。トレード期限では動かさず、ベンチに座らせ続けた末の決断だったからです。
17試合で平均4.7得点、3ポイント成功率24.3%という現実
今季のレイニー=ハミルトンは17試合(うち5試合先発)に出場し、平均4.7得点1.9リバウンド1.5アシストという数字でした。3ポイント成功率は24.3%まで落ち込み、クリス・デマルコHCの起用は次第に細っていきます。解雇までの直近8試合はすべてベンチ入りしながら出番なし。ケガによる欠場ではなく、あくまで采配上の判断でした。
入れ替わる形で契約を勝ち取ったフォトゥーは、出場試合数に上限のある育成契約から複数年契約へと格上げされています。今季11試合で平均4.5得点2.5リバウンド1.7アシスト。ローテーション入りしてからは1試合18分超を任され、平均6.1得点3.1リバウンド2.3アシスト、フィールドゴール成功率44.8%、3ポイント成功率36.8%と数字を伸ばしました。7月20日にはベンチスタートから10得点10リバウンド+3ポイント2本を記録し、ルーキーのガードとしてはWNBA史上初、ルーキー全体でも7人目という記録を残しています。2021年ドラフト全体29位で指名されてから5年、ようやく回ってきた出番でつかんだ契約でした。効率だけで見れば、リバティが若い方を選んだ理由は数字にはっきり出ています。
最優秀成長選手からファイナルの主役へ、そして再びゼロからの夏
ただ、この解雇を「衰えた選手の整理」とだけ片づけるのは早いはずです。1993年10月生まれの32歳は、決して平坦ではないキャリアを歩んできました。2015年ドラフト全体17位でシカゴ・スカイに指名され、2年目の2016年には左膝の前十字靭帯を断裂。2020年6月にはインディアナ・フィーバーから解雇されています。ところが拾われたアトランタ・ドリームでいきなり最優秀成長選手(MIP)とオールディフェンシブ・ファーストチームを同時受賞し、評価を一変させました。
2021年にリバティへ移籍するとその年にオールスターへ選出。2023年にはオールディフェンシブ・セカンドチーム入りとコミッショナーズカップ制覇を経験し、2024年にはファイナル第2戦での爆発でチームの初優勝を引き寄せました。一度どん底に落ちてから最も高いところまで登り直した経験を、この選手はすでに持っているわけです。2025年は膝の手術でシーズン全休を強いられ、復帰した2026年に再び放出。10年目のベテランに、またしても「ゼロから証明し直す夏」がやってきました。
行き先として名前が挙がるインディアナ
現地メディアではすでに次の所属先としてフィーバーの名前が挙がっています。ハイポスト・フープスは、フィーバーが半月板の手術を受けたダミリス・ダンタスの今季絶望を8月4日に発表しており、誰かを切らずにロースター枠を1つ使える状況にあると指摘しました。ウイングの層も薄く、レクシー・ハルは平均5.5得点・3ポイント成功率34.7%と苦しみ、その後ろにはソフィー・カニンガムしかいません。ベテラン最低保証額の日割り契約で優勝経験者を足せるなら、確かに理屈は通ります。
筆者の見立てとしては、今季の24.3%をそのまま実力と読むのは危険です。彼女はそれ以前の3シーズン、いずれも37%以上を記録していました。1試合数分の出番で、しかも試合間隔が空いた状態のシューティングタッチは当てになりません。プレーオフを見据えるチームにとって、相手のウイングを止められて要所で3を打てる10年目の選手は、依然として実用的な保険です。2020年に自分を解雇した球団へ戻るという筋書きになるなら、物語としても十分に濃いものになります。
今後の見どころ
リバティは連覇を狙うシーズンの終盤を、フォトゥーら若手を組み込んだ布陣で戦うことになります。レイニー=ハミルトンがどこと契約するのか、そしてフィーバー復帰という観測が本当に現実になるのかは、混戦のプレーオフ争いにも影響しそうです。今後の日程やロースターの動きは、リーグ公式サイトのWNBA.comで確認できます。
引用:https://www.espn.com/wnba/story/_/id/49547943/long-liberty-player-betnijah-laney-hamilton-waived

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