17度のプレーオフを支えた古巣、コメッツ誕生前夜サンが刻む舞台裏

 

コネチカット・サンが、23年間過ごした本拠地アンカスビルでの最終ホームゲームを迎えました。木曜日に行われるトロント・テンポ戦を最後に、フランチャイズはヒューストンへ移転し、2027年シーズンから「コメッツ」として新たな歴史を刻み始めます。長年チームを支えてきたファンにとっては、喜びよりも寂しさが先に立つ夜になりそうです。

6連敗の最終盤、レジェンドたちへの感謝の季節

サンは今シーズン終盤に6連敗を喫しており、木曜日のテンポ戦がフランチャイズとして最後の一戦となります。それでも今季はチームゆかりのレジェンドを称える機会を重ねてきました。日曜日のミネソタ・リンクス戦(89-101で敗戦)の後には、球団初代ヘッドコーチのマイク・ティボーを表彰しています。ティボーは今季シェリル・リーブに抜かれるまでWNBA歴代最多勝記録を持っていた指揮官で、就任1年目・2年目には2年連続でファイナル進出を果たした実績があります。就任当初を振り返り、ティボーは「就任会見を終えてスタンドに座った夜、『自分は一体何をしてしまったんだ』と思った」と語っています。ほかにも元王者4度のリンジー・ウェイレンや、将来の殿堂入りが確実視されるティナ・チャールズも今季表彰されました。

2003年発足からの23年、独立オーナーの先駆けだった歴史

サンの歴史は2003年、モヒガン族がオーランド・ミラクルを買収しコネチカットへ移転させたことに始まります。WNBA史上初の独立系オーナーグループであり、先住民族の部族として初めてプロスポーツチームを保有した例としても知られています。以降23年間で17度のプレーオフ進出、4度のファイナル進出を果たし、常勝軍団としての地位を築いてきました。ただ、リーグ全体の運営水準が上がる中でサンの環境整備は追いついていない面もありました。2024年プレーオフのインディアナ・フィーバー戦前には、練習施設を子どもの誕生日会と共用せざるを得なかったエピソードも報じられています。新しい労使協定では2028年シーズン開幕までに全球団が専用練習施設を持つことが義務付けられており、今回の売却・移転はこうした構造的な課題とも無縁ではなさそうです。長年チームを追いかけてきたシーズンチケットホルダーのカミエンスキー氏は「私たちにはどうすることもできないけれど、本当に悲しい」と胸中を明かしています。

トヨタ・センター改修とコメッツ再始動、鍵を握る顔ぶれ

今年5月、WNBAとNBAの理事会はヒューストン・ロケッツオーナーのティルマン・J・フェルティータ氏への売却と移転を承認しました。新拠点となるトヨタ・センターは1億8000万ドルを投じた改修工事の最中で、トレーニング施設やロッカールームが刷新される予定です。GMのモーガン・タックと球団社長のジェン・リゾッティは移転先でも続投する方針で、タックは11月に家族でヒューストンへ移る意向を示しています。オリビア・ネルソン=オドダやアーリーヤ・エドワーズら複数年契約を結んだ選手たちは、コメッツ始動時の中心選手になるとみられます。さらにヒューストン出身のブリトニー・グライナーも1年119万ドルの契約でサンに加入しており、来オフには地元での去就が大きな焦点になりそうです。個人的には、選手の顔ぶれとインフラ整備の両輪が揃うことで、コメッツは復活組としては異例の早さで戦力を整えられるチームになるのではないかとみています。同時期にコミッショナーのキャシー・エンゲルバート氏の退任表明も重なっており、リーグ全体が体制転換の局面にあることも見逃せません。

観戦情報と今後の注目点

サンにとって最後のホームゲームとなるトロント・テンポ戦は木曜日、モヒガン・サン・アリーナで行われます。地元ファンの間ではUConnハスキーズやニューヨーク・リバティーへ応援先を切り替える動きが出ている一方、「ニューイングランドにチームが戻るまでは他球団を応援しない」という声も根強く残っています。ヒューストンでのコメッツ始動は2027年シーズンで、今後はトヨタ・センターの改修進捗や新体制の編成発表が焦点になりそうです。移転までの数か月、サンというチーム名で見られる試合はもう残り少なく、最後の応援に駆けつけるファンの姿にも注目が集まります。

引用:https://sports.yahoo.com/articles/connecticut-sun-leaving-houston-fans-093105637.html

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