WNBAで、かつての盟友どうしが初めて敵として相まみえた一夜が、思わぬ形で話題をさらっています。シアトル・ストームのルーキー、フロージェイ・ジョンソンが、アトランタ・ドリームのリースに試合終盤で握手を求めたものの、その場では応じてもらえなかった一幕がSNSで拡散されました。LSU時代に全米制覇をともに成し遂げた二人だけに、この“すれ違い”は単なる試合の一場面以上の余韻を残しています。第一印象としては、勝者となった新人の充実ぶりと、それを迎える先輩の複雑な立場が、同じ画面の中に同居していた点が何とも象徴的でした。
ルーキーが見せた完成度の高い一夜
舞台となったのは、現地6月27日(土)に行われたストーム対ドリームの一戦です。ストームが105対90で快勝し、その立役者の一人がジョンソンでした。リースとの初対戦で24得点11リバウンドのダブルダブルを記録し、ルーキーとは思えない数字を残しています。チームも5人が二桁得点をマークするバランスの良さで、アワ・ファムが21得点(フィールドゴール8本中8本成功、3ポイント6本中5本成功)、ナティーシャ・ハイデマンが20得点6アシスト、ドミニク・マロンガが16得点11リバウンド、ジェイド・メルボルンが10得点5アシストと、層の厚さが光りました。
注目の場面が訪れたのは、残り1分を切ったあたりです。コートを退こうとしたジョンソンがリースに歩み寄り握手を求めたものの、少なくともその瞬間は返ってこなかった、と現地メディアは伝えています。ESPNが映像を投稿したこともあり、二人の“初対決”はスコア以上に大きな注目を集めることになりました。
全米王者をともに勝ち取った二人の歩み
そもそもこの二人は、ただの対戦相手ではありません。ジョンソンとリースは、2022-23シーズンと2023-24シーズンにLSUタイガースでチームメイトとして戦い、2023年には全米制覇という大きなタイトルを一緒に手にした間柄です。大学の強豪で苦楽をともにした関係を思えば、コート内外で固い絆があっても不思議ではありません。
しかしプロでは立場が分かれました。リースはWNBA3年目を迎え、シカゴ・スカイからドリームへと移り2チーム目。一方のジョンソンはルーキーとして新天地に適応している最中です。同じ目標を追った仲間が、別々のユニフォームを着て向き合う——その構図そのものが、今回の一幕に重みを与えていました。
“すれ違い”が映すルーキー旋風と今後
今回の場面を、明確な拒絶と断定するのは早計かもしれません。現地メディアも「少なくともその瞬間は」と含みを持たせており、試合の流れの中での行き違いだった可能性も十分に考えられます。それでも、ルーキーが元先輩を相手に堂々とダブルダブルを決め、勝利まで奪ったという事実が、この一場面をより印象的なものにしているのは間違いありません。
ジョンソンはここまで着実に成長曲線を描いており、今回はその中でも屈指のパフォーマンスでした。先輩を上回る活躍を見せた新人と、それを受け止める側に回ったリース。今後シーズンが進めば両者は再び顔を合わせることになり、そのたびにこの一夜が引き合いに出される可能性もあります。ライバル関係に発展していくのか、それともすぐに笑顔で再会するのか。LSUという共通の原点を持つ二人の今後の交わりは、ファンにとって見逃せないストーリーになりそうです。
関連情報
このシーズン、ストームは5勝15敗とウェスタン・カンファレンス最下位に位置しており、ここからの巻き返しが問われます。次戦は7月2日(米国東部時間22時)にフェニックス・マーキュリーとアウェーで対戦予定です。リース率いるドリームとともに、両チームの今後の戦いぶりにも注目が集まります。

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