エイジャ・ウィルソン

6番手最有力だったカーターを王者エーシズが電撃解雇|FG60%・3P52%の好数字を残しながらロスター漏れ、契約保証期限という非情

 

王者ラスベガス・エーシズが、シーズン折り返しのタイミングで驚きの決断を下しました。開幕からベンチの得点源として機能し、一時はシックスプレーヤー賞(最優秀第6の選手)の最有力候補にも名前が挙がっていたチェネディ・カーターを、7月7日にウェイブ(自由契約)にしたのです。数字だけを追えば主力級の働きをしていた選手の解雇であり、第一報を目にしたときは思わず二度見してしまいました。WNBA特有の「契約保証期限」という制度が、いかに残酷な線引きを生むかを象徴する一件だと感じます。

好調な数字を残しながら、いつの間にか消えていた出場機会

まず押さえておきたいのは、カーターが今季決して不振だったわけではないという点です。13試合に出場し、平均12.2得点、1.8リバウンド、1.3アシスト。特筆すべきは効率で、フィールドゴール成功率は60%、3ポイント成功率にいたっては52.4%という驚異的な数字を残していました。ベンチから出てきて短い時間で得点を量産するタイプにとって、この確率は文句のつけようがありません。

それでも歯車が狂い始めたのは、シーズン中盤にかけてでした。左脚の負傷と体調不良という二つのアクシデントが重なり、リズムを崩します。復帰後もローテーションには完全には戻れず、直近8試合のうち出場はわずか3試合。数字が良かった時期と、出番を失っていた時期がくっきり分かれてしまったのが、今回の判断の背景にあります。エーシズは彼女をウェイブすると同時に、別のガードと契約を結び、ロスターの再編に動きました。

華やかさと不安定さが同居してきたキャリア

カーターは4月15日にトレーニングキャンプ契約でエーシズに加入しました。得点力の高さは以前から折り紙付きで、加入当初は「エイジャ・ウィルソンを中心とした王者のベンチに、爆発力のある切り札が加わった」と歓迎されたものです。実際、シーズン前半戦では一気にシックスプレーヤー賞レースの先頭候補にまで浮上しました。

一方で、彼女のキャリアはこれまでも順風満帆とは言えませんでした。高い得点能力とともに、チーム内での立ち位置や起用法をめぐる話題がつきまとってきた選手でもあります。だからこそ、好数字を残していたにもかかわらず短期間で構想外になった今回の流れは、「またしてもキャリアが一つの転機を迎えた」と受け止められています。当ブログで以前取り上げたように、今季のシックスプレーヤー賞争いはカニンガムやサバリーの台頭で大混戦となっており、カーターの評価が相対的に埋もれていったことも見逃せません。

なぜ王者は切ったのか──契約保証期限とロスター事情から読み解く

今回のタイミングには明確な理由があります。WNBAではシーズン中盤に契約の「保証期限」が設定されており、この日を越えて在籍させると残りシーズンの給与が全額保証されます。逆に言えば、期限直前は各チームがロスターとサラリー(年俸枠)を天秤にかけ、最も冷徹な判断を下す時期でもあるのです。エーシズにとっては、出番が減っていたカーターの契約を保証するより、若い選手に枠を割く方が合理的だったのでしょう。

実際、エーシズはカーターを手放すのと入れ替わりに、今季ドラフト経由の若手ガードを獲得しています。優勝を狙うチームだからこそ、限られた枠を「今この瞬間の戦力」と「先を見据えた育成枠」で最適化しようとする姿勢が透けて見えます。ただ、FG60%・3P52%という数字を残せる得点源が市場に出るのは他球団にとって朗報です。プレーオフを見据えて外角シュートの層を厚くしたいチームは少なくなく、カーターの次の行き先には早くも注目が集まっています。個人的には、明確な役割を与えてくれる中位クラスのチームでこそ、彼女の武器は再び輝くと見ています。

関連情報:オールスターブレイク直前、動き続けるロスター戦線

今回の一件は、7月25日にシカゴのユナイテッド・センターで開催されるオールスターゲームを目前に控えた、各チームのロスター調整の一環でもあります。この時期は保証期限がらみのウェイブや契約が相次ぐため、カーター以外にも思わぬベテランや好調な選手が市場に出てくる可能性があります。エーシズの今後の試合、そしてカーターがどのユニフォームに袖を通すのか、ファンとしては目が離せない数日間になりそうです。続報が入り次第、またお伝えします。

引用:https://www.espn.com/wnba/story/_/id/49300362/guard-chennedy-carter-27-waived-champion-las-vegas-aces

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