八村塁 WNBAファンブログ

開始2分32秒で9得点でした──八村塁が2年ぶりの代表復帰戦で22得点、日本が韓国に88対68で快勝しW杯予選Window4へ

 

有明アリーナが、久しぶりにあの感覚を思い出した一夜でした。8月15日に行われた国際強化試合で、男子日本代表は韓国代表に88対68で快勝しています。2024年のパリオリンピック以来、約2年ぶりに日の丸をつけた八村塁がチーム最多の22得点。国内のコートに立つこと自体が約5年ぶりという状況で、いきなり別格の存在感を示しました。ワールドカップ予選のWindow4を目前に控えたこのタイミングで、これ以上ないメッセージが発信されたと言っていいと思います。

立ち上がりの2分32秒で9得点、一気に空気を持っていきました

数字を追うと、この試合の八村がどれだけ立ち上がりから飛ばしたかがよく分かります。第1クォーター、最初のミドルジャンパーを沈めると、河村勇輝のアシストから3ポイントを成功させ、さらに2本目の3ポイントとフリースローを決めて、開始2分32秒の時点で早くも9得点を積み上げました。試合を通してはチーム最多の22得点です。

河村も12得点6アシストと機能し、クリッパーズでチームメイトとなる二人が代表でも噛み合う姿を見せています。世界ランキングでは日本が22位、韓国が57位という関係で、順当と言えば順当な力関係ではありますが、20点差という結果以上に、日本のオフェンスに「困ったときに預けられる場所」ができたことの意味は大きいはずです。八村は3ポイントを連発し、タフなミドルシュートも決めており、ディフェンスが崩れきっていない状況からでも得点を作れる選手が戻ってきました。

なお翌16日の第2戦は八村を含む3名が欠場し、河村勇輝や富樫勇樹らを含む12名で戦っています。連戦での起用は慎重に管理されており、狙いはあくまで下旬の予選本番にあることがうかがえます。

「黄金時代を無駄にしてはいけない」という言葉の重み

パリオリンピックの後、八村が日本バスケットボール協会の体制や姿勢に言及したことで、代表活動をめぐる関係が心配された時期がありました。それでも今回、約2年ぶりの復帰が実現しています。背景には、島田慎二会長をはじめとする協会側との継続的な対話があり、この夏には八村自身が取り組む育成年代プロジェクト『BLACK SAMURAI』と協会が連携する取り組みも実現しました。

復帰にあたって八村は「日本代表に戻れたので僕としてもすごいうれしいですし、日本人としてまた日本の国旗を背負うことを誇りに思っています」と語っています。日本のバスケットボールはいま黄金時代であり、それを無駄にしてはいけない、チームが崩れてはいけないという思いが、対話を続ける原動力になったといいます。

28歳、プロ8年目という現在地についても本人は自覚的です。長く代表を引っ張ってきた渡邊雄太、富樫勇樹、馬場雄大の名前を挙げながら、自分たちにも責任感が増えたと語り、チームは自分がいない間に作られてきたものだからケミストリーを壊さないよう役割を考えたい、とも話していました。かつての「エースが帰ってきた」という構図ではなく、既存の枠組みに自分を合わせにいく姿勢が印象的です。

Window4で問われるのは、八村がいる前提の設計です

ここからは筆者の見立てです。強化試合での22得点は当然心強い一方で、本番で問われるのはむしろチーム側の準備だと考えています。桶谷大ヘッドコーチが率いる日本は、この2年間を八村不在の前提で組み立ててきました。そこに一人、単独で得点を作れるサイズのある選手が加わったとき、これまでのボールムーブ主体の形をどこまで残し、どこから個の力に切り替えるのか。その線引きが曖昧なままだと、良い選手が増えたのに攻撃が停滞するという事態が起こり得ます。

逆に言えば、河村がドライブで引きつけて八村に渡す形が15日の試合で何度も見られたように、既存の武器と新しい武器が噛み合う回路はすでに存在します。予選という結果が求められる舞台で、それを再現性のある形にできるかどうかが、ロサンゼルスオリンピックまでを見据えたときの分岐点になりそうです。

Window4の日程と、クリッパーズでの新シーズン

FIBAバスケットボールワールドカップ2027アジア地区予選Window4は、日本時間8月27日深夜のサウジアラビア戦から始まり、この試合はABEMAで無料生中継される予定です。続くカタール戦は8月31日に予定されています。

そしてシーズンが始まれば、八村はロサンゼルス・クリッパーズの一員として新天地でのキャリアをスタートさせます。クリッパーズでのデビュー戦は日本時間10月22日の予定で、河村勇輝も同じロッカールームにいます。代表とNBA、二つの舞台で日本のバスケットボールの現在地を確かめられる秋になりそうです。

引用:https://basketballking.jp/news/japan/20260815/627949.html

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