ナターシャ・クラウド wnbacファンブログ

新CBAにあるのはたった一行でした──カンター・フリーダムとロイス・ホワイトはWNBAでプレー資格なし、リーグ関係者が「単なる注目集め」と一蹴

 

WNBAの2026シーズンがプレーオフ争いの佳境に入るなか、コートの外で持ち上がっていた騒動に、リーグ側の見解が示されました。元NBAのエネス・カンター・フリーダムとロイス・ホワイトの2人について、複数のリーグ関係者が「WNBAでプレーする資格はない」との認識を示したと、ESPNとFront Office Sportsがそれぞれ報じています。8月23日のシカゴ・スカイ対インディアナ・フィーバー戦でカンター・フリーダムが退場処分を受けた直後のタイミングでした。第一印象としては、リーグが正面から議論を広げるのではなく、あくまで取り合わないという姿勢を選んだように見えます。

リーグ関係者が示した見解と、アリーナ入場の扱い

ここ数週間、カンター・フリーダムとホワイトはそれぞれ、自らを女性であると主張したうえで2027年のWNBAドラフトにエントリーする意向を表明していました。これに対しリーグ関係者はFront Office Sportsに、2人の表明は「単なる注目集めの行為」だと述べています。同関係者は、リーグをあざけったり、この話題を使って他者を貶めたりする試みに酸素を与えるつもりはない、という趣旨の説明も加えました。

あわせて、現時点で資格審査を必要とする具体的な案件は存在せず、リーグとしては引き続き検討を続けるものの、近い将来に規約を変更する見込みはないという点も示されています。もう一つの焦点だったアリーナへの入場禁止措置については、8月24日時点でWNBAから今後の試合への出入りを制限する発表はなく、扱いは未定のままです。処分の有無が明言されていない以上、次にカンター・フリーダムがコートサイドに現れるかどうかは、まだ誰にも分かりません。

争点は新CBAに書かれたたった一行です

この件が単純に片づかない理由は、リーグの根拠となる文言の薄さにあります。2026年3月に締結された新しい労使協定(CBA)の第13条第1項(a)には、WNBAでプレーできるのは女性の選手のみである、と記されています。ただし、そこから先の定義はありません。Front Office Sportsによれば、CBAには性自認についても出生時に割り当てられた性別についても、規定する文言が含まれていないのです。加えてWNBAは、トランスジェンダーやインターセックスの選手の資格に関する方針を公開しておらず、これまでにトランスジェンダー女性がWNBAでプレーした例も確認されていません。

つまり今回の資格なしという認識は、明文化されたルールの適用というより、関係者の説明として伝えられた段階のものです。規約に一行しか書かれていないという構造は、以前からリーグ内外で指摘されてきました。実際、2027年のドラフトをめぐる一連の騒動については、8月にWNBAが反ヘイト作業部会の会合後に声明を出しており、この夏ずっと燻ってきたテーマでもあります。

8月23日、ウィントラスト・アリーナで起きたこと

発端となった試合を振り返ります。カンター・フリーダムは「WOMAN noun. adult human female.」と書かれた黒のTシャツを着てコートサイドに座っていました。第3クォーター終盤のタイムアウトの際、スカイのナターシャ・クラウドが彼のほうへ歩み寄って声を上げ、カンター・フリーダムは両腕を広げて立ち上がり、コートに向かって数歩進んだところで警備員に遮られ、退場を指示されています。

証言は一致していません。ある関係者は、彼が試合を通じてクラウドに向けて発言を続けていたと語る一方、近くに座っていたケイトリン・クラークのゴールドのフィーバーTシャツを着たファンは、彼はただ声援を送っていただけだと述べています。34歳のカンター・フリーダムはその後、女性を支持したせいでWNBAの試合から追い出された、という趣旨の投稿をSNSに行いました。クラウドは試合後に取材に応じませんでしたが、スカイの広報担当は、WNBA11年目の彼女がリーグとチームの警備担当に説明したと明らかにしています。

今後の展望──リーグが選んだ広げないという戦い方

ここからは筆者の見方です。今回のリーグの対応は、規約を書き換えて封じるのではなく、話題そのものの熱量を下げにいく選択に見えます。新しい定義を持ち出せば、それ自体が次の論争の材料になり、シーズン終盤の主役がプレーオフ争いから離れてしまう。実際、8月には元NCAA名将のオーリエマがWNBAへの注目が間違ったところに向かっていると苦言を呈しており、コート外の話題が肥大化することへの警戒は現場にもあります。

とはいえ、CBAに一行しかないという状態が続く限り、同じ手法での揺さぶりは繰り返される可能性があります。2027年ドラフトの申請受付が本格化する時期までに、リーグが運用面でどこまで明確化するのか。ここが次の見どころになるはずです。少なくとも短期的には規約変更の予定はないと伝えられているため、当面は個別対応が続く見通しです。

プレーオフ争いは大詰めです

コート上では、フィーバーが8月23日にスカイを113対90で下し、スカイはプレーオフ争いから脱落しました。ミスティックスは2023年以来となるポストシーズン進出を決め、リーグは残り数週間でシード順が固まる段階に入っています。試合日程や中継情報はWNBA公式サイトで確認できます。今季の終盤戦は、順位表もMVP争いも動きが激しく、コート内の物語だけでも十分に濃い日々が続きます。

引用:https://frontofficesports.com/wnba-enes-kanter-royce-white/

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です