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14点差から1点差へ、日本代表がベルギーに77対78──第4クォーターに残した伏線

 

9月4日にドイツ・ベルリンで開幕するFIBA女子バスケットボールワールドカップ2026まで、残り5日となりました。その直前に組まれたベルギーとの国際強化試合で、女子日本代表は77対78という1点差の敗戦を喫しています。スコアだけを追えば「惜敗」の二文字で片づく試合ですが、中身を追いかけていくと、負けたことよりも、14点差をどうやって1点差まで戻したのかという過程のほうが、はるかに多くの情報を含んでいました。FIBAランキング5位の相手に対して10位の日本が、最後の10分間で何を起こしたのか。ここを丁寧に見ておくと、9月4日から始まる3試合の見え方が変わってきます。

27対39で折り返し、最終クォーターだけで26点を積み上げました

試合が行われたのは日本時間の8月29日、現地時間では28日です。立ち上がりのペース自体は悪くなかったものの、第2クォーターで失速し、前半を27対39と12点ビハインドで折り返しました。第3クォーターに入っても相手の勢いを止めきれず、51対65と14点を追う形で最終クォーターへ入ります。

ここからが、この試合の本題でした。日本は守備の強度を上げ、素早い攻撃展開で一気に距離を詰め、最終的に1点差まで迫っています。数字を分解すると、第4クォーターの得点は日本が26点、ベルギーが13点です。10分間で13点を返した計算になり、逆に言えば、日本は40分のうち30分で14点を失い、残り10分でその大半を取り戻したことになります。

個人では林咲希が3ポイントシュート5本を含むチーム最多の17得点をマークしました。馬瓜ステファニーが11得点2リバウンド、町田瑠唯が6得点3リバウンド5アシストと、司令塔がゲームを組み立てながら得点にも絡んでいます。試合後、コーリー・ゲインズヘッドコーチは第2クォーターの失速を反省点に挙げつつ、相手のバックカットへの対応を守備面の課題として挙げました。そのうえで反撃についてはこう振り返っています。

「自分たちのスタイルを信じて戦い抜いたからこそ、最後のカムバックにつながったのだと思います」

1979年の6位を最後に、ベスト8が遠ざかっています

今回の出場は2010年大会から数えて4大会連続、通算では14回目になります。前回2022年大会の順位は9位でした。過去最高成績は1975年大会の準優勝ですが、1979年大会の6位を最後に、日本はベスト8進出から遠ざかっています。つまり、ゲインズヘッドコーチが掲げる「ベスト8」という目標は、40年以上更新できていない壁そのものです。

登録された12人は平均身長177.6センチ、平均年齢27.8歳という構成です。髙田真希(36歳)や渡嘉敷来夢(35歳)といったベテランがいる一方で、田中こころは20歳、後藤音羽は19歳と、世代の幅がかなり広いチームになりました。この日、林咲希が実戦を通じて口にしたのも、インサイドで押し込まれ続けた点への反省と、日本人同士の練習では味わえない高さと強さに慣れる必要性でした。ベルギーのような相手と本番前に当たっておく意味は、まさにそこにあります。

WNBAとの接点も見逃せません。ラスベガス・エーシズでプレーする山本麻衣は、大会開催地のベルリンから合流する予定で、デンソーアイリスの薮未奈海がリザーブとしてベルギー遠征に帯同しています。FIBAは8月26日に大会の注目選手20名を発表しており、日本からは山本麻衣が名前を連ねました。WNBAは8月31日から中断期間に入り、各国の代表選手がベルリンへ向かいます。

ペース&スペースは、諸刃の剣になり得ます

第4クォーターの26点は、日本が採用しているペース&スペースというスタイルが機能した結果だと考えられます。ゲインズヘッドコーチ自身も、40分間その強度を続けた結果として相手の体力が削られていたと分析していました。高さで劣るチームが世界と戦ううえで、走り続けて相手の脚を奪うという設計は、理屈としては正しいはずです。

ただし、本番はここが難しくなります。日本が入るグループAの日程は、9月4日にマリ、5日に開催国ドイツ、7日にスペインと、ほぼ中1日の連戦です。相手の脚を削る前に、自分たちの脚が先に削れる可能性は十分にあります。この日のベルギー戦で言えば、前半の30分は相手にペースを握られ続けたわけで、その30分をどこまで短くできるかが、そのまま最終クォーターに残る燃料の量になります。ベンチからどれだけ強度を落とさずに人を出せるか、つまりローテーションの深さが、短期決戦では効いてくるはずです。

大会方式も頭に入れておく必要があります。各グループ1位が準々決勝へ直接進出し、2位と3位は隣接グループのチームと準々決勝進出決定戦を戦う形です。現実的な目標線は、まずグループで2位以内に入って決定戦の椅子を確保すること。そのためには、マリ戦とドイツ戦のどちらかを確実に取りにいく組み立てが必要になります。

30日のベルギー戦が、本番前の最後の実戦です

日本は8月30日に再びベルギーと対戦します。これがワールドカップ前、最後の国際試合です。ゲインズヘッドコーチは、この一戦に向けて振り返りと修正を行い、さらに良いパフォーマンスを見せたいと語っていました。1点差で終わった前日の課題がどこまで修正されているのか、確認するには絶好の機会になります。

ワールドカップ本戦は9月4日から13日まで、ドイツ・ベルリンで開催されます。日本の初戦は9月4日のマリ戦です。放送・配信の情報や最新のメンバー状況は、日本バスケットボール協会の公式サイトや各メディアの特集ページで随時更新されていますので、開幕前に一度チェックしておくことをおすすめします。

※FIBA女子バスケW杯2026

引用:https://basketballking.jp/news/japan/20260830/629899.html

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