プリチャードの昇格とセルティックスの計算、年2200万ドルが示す覚醒

 

ジェイレン・ブラウンを失ったセルティックスが、次に誰へ資金を振り向けるのか。その答えとして名前が挙がっているのがペイトン・プリチャードです。ボストン・グローブのゲイリー・ワシュバーンが、プリチャードは年およそ2200万ドル規模の契約延長に値すると語り、ボストンのオフシーズンにおける新しい論点になりました。控えから始まったキャリアが、チームの給与体系の中心近くまで来たという事実に、まず素直に驚かされます。

現在は年7.7ミリオン、延長は年22ミリオン規模という見立て

プリチャードは4年3000万ドルの契約を残り2年残しています。ワシュバーンによれば、今季の年俸は770万ドル、2027-28シーズンは830万ドルです。この水準に対して、次の契約は年およそ2200万ドルになるという見立てが示されました。単純計算で3倍近い跳ね上がりですが、ワシュバーンはこれをリーグ屈指の割安契約への正当な対価と位置づけています。

数字の裏づけもあります。2025年にシックスマン・オブ・ザ・イヤーを受賞したプリチャードは、直近のシーズンで平均17.0得点、5.7アシスト、3.9リバウンドといずれもキャリアハイを記録しました。アシスト5.7という数字が示すのは、単なるシューターからの脱皮です。得点力だけで評価される選手であれば、年2200万ドルという話にはなりにくかったはずです。

なお別の報道では、セルティックスが提示できる延長の上限は2028-29シーズンから始まる3年約6700万ドルとされています。詳細はこちらの記事でも触れられています。

ブラウンの放出が、評価の順番を一つ繰り上げた

この話が今出てきた背景には、ジェイレン・ブラウンの76ersへのトレードがあります。オールNBA級のウイングが抜けた穴は、当然ながら一人では埋まりません。ただ、抜けたことで得点とボール保持の機会が空いたのも事実です。ワシュバーンはプリチャードが給与の序列で次の番だと表現しており、戦力面でも報酬面でも順番が一つ繰り上がった格好です。

振り返れば、プリチャードは2020年のドラフト26位という位置から始まりました。ルーキー時代は出場機会を争う立場で、シリーズによってはローテーションから外れることもありました。そこから優勝リングを手にし、個人タイトルを獲り、いまは年2200万ドルの話をされています。ドラフト下位の選手が段階的に役割を広げていく典型的な成功例であり、派手なトレードやフリーエージェントの補強とは別の、チーム作りのもう一つの筋道を示しています。

今季の内容次第で金額は動くという現実味

筆者が注目しているのは、この延長が今季のパフォーマンス次第で変動しうる、という前提です。ワシュバーン自身も、最終的な金額は今季の出来に左右される可能性に触れつつ、それでも支払うべきだという立場を取っています。つまりプリチャードにとっての2026-27シーズンは、ブラウン不在のボストンでどこまで一次オプションに近い役割を担えるかを証明する年になります。

ここには双方にとってのリスクがあります。プリチャードが今季さらに数字を伸ばせば、2028年にフリーエージェントとして市場に出た方が総額は大きくなる可能性があります。逆に負傷や不振があれば、いま提示されている水準すら遠のきます。球団側も、年2200万ドルは仮に構想が変わっても動かしやすい額だという計算を働かせているはずです。ワシュバーンがこの契約を扱いやすいと評したのは、そのトレード価値まで含めた見方でしょう。互いに保険をかけ合う交渉になりそうです。

開幕までのボストンをどう見るか

セルティックスは開幕に向けてロースターの整備を続けており、プリチャードの延長交渉も含めて動きの多いオフシーズンが続いています。ブラウンが去った後のボストンがどの順番でボールを動かすのか、その中でプリチャードがどれだけ主導権を握るのかは、開幕直後から確認できるポイントです。

シックスマンから先発格へ。その移行が数字としてどう表れるかを追いかけると、この延長交渉のニュースは何倍も面白くなります。

引用:https://clutchpoints.com/nba/boston-celtics/celtics-rumors-payton-pritchard-contract-extension-reach-22-million-annually

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