プレーオフの話題一色になったこの週、リーグの片隅で一つの歴史がひっそりと幕を閉じました。24シーズンにわたりコネチカットを本拠地としてきたコネチカット・サンが、9月24日に地元アンカスビルのモヒガン・サン・アリーナで最後の試合を終えたのです。来季はヒューストンに移り、名称もコメッツに改められます。勝敗だけを見れば苦しいシーズンでしたが、最後の夜に流れていた空気は、順位表からは決して読み取れないものだったように思えます。
最終戦の中身、95対81で飾った有終の美
相手は拡張チームのトロント・テンポでした。サンは第1Qを23対20で終えると、第2Qに26対21、第3Qには31対21と着実に差を広げ、最終的に95対81で勝ち切っています。得点はアシュロン・ジャクソンが18点、レーガン・ビアーズが17点8リバウンド、アーリヤ・エドワーズが16点で続きました。ヘイリー・バンリスも12点8アシストと、今季自己最多のアシスト数をこの夜に記録しています。トロントはキキ・ライスの28点が光りましたが、後半に流れを渡してしまいました。会場は8911人の満員で、試合終了の瞬間には出場していた5人が抱き合い、その後チーム全員がコートに出て両腕を掲げたと伝えられています。
11勝33敗という数字と、それでも残った熱
今季のサンは11勝33敗でシーズンを終えました。この成績はトロントと並んでリーグ最下位タイです。プレーオフの舞台から遠く離れた球団に、なぜここまでの熱量が残っていたのでしょうか。ジェニファー・リゾッティ球団社長は試合後にマイクを握り、ファンに向けて次のように語りました。
「あなたたちは24年間、私たちの家族でした。簡単ではないことは分かっています。コネチカットにWNBAのチームがふさわしいことを、あなたたちは証明してくれました」(WBUR)
サンはオーランドから移転して以来、ファイナルに3度進出しました。2004年、2005年、2022年のことです。ただしいずれも優勝には届いていません。頂点に立てなかった球団が、それでも地域に愛され続けたという事実こそ、今回の別れをここまで重いものにしているのだと感じます。
選手とスタッフが語った「音」の記憶
最終戦をめぐり、選手たちもそれぞれの言葉で本拠地への思いを口にしています。エドワーズはアリーナの空気を、嵐のように支配的で、大きく、相手を混乱させるものだったと表現しました。サニヤ・リバーズはファンの忠誠心と支えが本物だったと振り返り、ルーキーのシャーリス・レジャーウォーカーは去ることが本当に悲しくなるだろうと話しています。ゼネラルマネージャーのモーガン・タックは、最後のシーズンに後悔を残したくないという姿勢で臨んだそうです(The IX)。
この球団はコートの外でも人が動きます。コンテンツ責任者のアジア・マクミランがヒューストンへの帯同を決めたと伝えられており、選手だけでなく裏方まで含めて、チームが一つの家族として引っ越す構図が見えてきます。
ヒューストンで始まる次章への視点
移転自体は、リゾッティとタックが引き続き編成の中心に残る方針であることも含め、すでにお伝えしてきた流れです。ここで注目したいのは、この最後の夜に「勝った」ことの意味です。11勝のうち一つが最終戦だったという事実は、新天地での再出発に向けて小さな、しかし確かな追い風になり得ます。移転初年度は、地元の期待と現実のロースターとのギャップをどう埋めるかが最大の課題になるでしょう。ヒューストンはかつてコメッツが4連覇を成し遂げた街です。名門の名前が戻るからこそ、最下位圏からの再建には厳しい目も向けられるはずです。
ファンの皆さんは、コメッツ復活を歓迎しますか。それとも、コネチカットで終わらせたかったと感じますか。ぜひ意見を聞かせてください。
関連情報
リーグは現在ファーストラウンドの真っ只中で、ステュワートやエイジャ・ウィルソンら主役たちの戦いが続いています。サンの新章が本格的に動き出すのは、オフシーズンのロースター編成とドラフトからになりそうです。
引用:https://www.theixsports.com/the-ix-basketball-newsroom/wnba/connecticut-sun/the-sun-has-set-in-connecticut-how-the-team-is-saying-goodbye-to-uncasville/
参考:https://www.oursportscentral.com/services/releases/sun-defeat-tempo-in-final-game-of-franchise-history/n-6416326

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