インディアナ・フィーバーは現地10月23日、アンバー・コックスGMを解任しました。ラスベガス・エーシズとのプレーオフ1回戦に敗れた直後の決断です。ほぼ同じタイミングで、チーム社長のケリー・クラウスコフが退任することも明らかになり、フィーバーのフロントは社長とGMという二つの要職が同時に空く異例の事態になりました。
解任の経緯と球団の声明
コックスは2024年にリン・ダンの後任としてGMに就きました。ダンは特別アドバイザーに回り、コックスは2シーズンにわたってロスター編成を担いました。親会社ペイサーズ・スポーツ・アンド・エンターテインメント(PS&E)のメル・レインズ社長兼CEOは声明で、「この2シーズン、アンバーはWNBAとフランチャイズの劇的な成長を乗り越える力になってくれました」と述べました。声明は在任中の貢献への感謝で結ばれ、リーグと球団が急拡大した時期にコックスが果たした役割を評価する内容です。
クラウスコフはPS&Eで30年近く勤め上げた人物です。その退任は、長年続いた体制が幕を下ろすことを意味します。ESPNによると、クラウスコフは2024年に復帰した際、球団運営の立て直しに2〜3年を充てる構想を描き、ホワイトHCの招へいにも関わりました。今回の退任は、その長期計画の延長線上にあります。ESPNによると、ステファニー・ホワイトHCは続投する見込みで、フロントが入れ替わる中でも現場の指揮官は変わりません。球団は全国規模で新GMの人選を進めます。
数字が示す「攻撃力と勝負弱さ」のねじれ
今季のフィーバーは、WNBA史上最高の得点力を誇るオフェンスを築きました。ケルシー・ミッチェルは平均25.7点を記録し、ミッチェル、ケイトリン・クラーク、アリーヤ・ボストンの3人がオールスターに選ばれています。
ESPNはクラークとボストンをフランチャイズの屋台骨と位置づけています。オールスター級の3人を揃え、リーグ最高の攻撃力を築きながら、1回戦を突破できませんでした。コックス体制の2シーズンは、レギュラーシーズンが52勝36敗、プレーオフが5勝6敗です。レギュラーシーズンの勝率は.591と安定していましたが、プレーオフで積み上げた白星は2年でわずか5つでした。得点力というリーグ屈指の長所が、短期決戦の勝ち上がりに結びつかなかったのが実情です。
クラーク時代の編成に残る宿題
コックスが就任した2024年は、クラークがドラフト1位で入団した年と重なります。人気と注目度が一気に膨らむ中で、編成の責任者は就任直後から世界最大級の期待を背負いました。その2年間で手にしたプレーオフの勝利は5つにとどまり、球団が下した答えが今回の解任です。
フロント首脳が一度に入れ替わる以上、後任には編成の知識だけでなく、スーパースターを抱える球団の運営を一から設計し直す力が求められます。クラークとボストンという柱を抱え、ホワイトHCも続投する見込みの今、新体制が手を入れるべき場所はロスターの厚みとプレーオフを勝ち抜く設計です。
後任のGMが最初に向き合う課題は、フリーエージェントになったミッチェルの去就です。ミッチェルは今季の平均25.7点でフィーバーの攻撃を引っ張った存在で、契約交渉は新GMの手腕を測る最初の試金石になります。エースを残すのか、新しい土台を組むのか。その判断が、社長とGMが同時に入れ替わるフィーバーの2027年を左右します。
引用:https://www.espn.com/wnba/story/_/id/50260814/indiana-fever-fire-general-manager-amber-cox

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