「アメリカで最も権威あるスポーツの祭典」とも呼ばれるESPYSの2026年版ノミネートが、米国時間6月26日に発表されました。注目の最優秀WNBA選手部門に名を連ねたのは4人。今季のリーグを牽引してきた顔ぶれが並ぶ一方で、ある大物の“不在”が早くもファンの間で議論を呼んでいます。率直な第一印象を言えば、実績で見れば文句なし、しかし話題性で見れば一波乱含み——そんな絶妙な4人だと感じました。
エイジャ・ウィルソンが2部門、最優秀WNBA選手の候補4人が出そろう
ESPNの発表によると、2026 ESPYSの最優秀WNBA選手(Best WNBA Player)にノミネートされたのは、ナフィーサ・コリアー(ミネソタ・リンクス)、アリーシャ・グレイ(アトランタ・ドリーム)、アリーサ・トーマス(フェニックス・マーキュリー)、そしてエイジャ・ウィルソン(ラスベガス・エーシズ)の4人です。中でもウィルソンは、競技の垣根を越えて選ばれる「最優秀女性アスリート(Best Athlete, Women’s Sports)」部門にもノミネートされ、唯一2部門でのW候補入りを果たしました。さらに所属するエーシズは「ベストチーム」部門にも名を連ねており、王者の存在感を改めて示しています。
ウィルソンは2025年、レギュラーシーズンMVP・最優秀守備選手(DPOY)・ファイナルMVP・得点王をすべて同一シーズンに獲得した、WNBA・NBAを通じて史上初の選手です。通算4度のMVPはリーグ最多であり、この実績だけでも受賞の本命に挙げられるのは当然と言えるでしょう。
シフリンと並ぶ受賞争い、そして際立つクラークの“不在”
最優秀女性アスリート部門では、ウィルソンはアイスホッケーのヒラリー・ナイト、ゴルフのネリー・コルダ、そしてアルペンスキーのミカエラ・シフリンと競います。シフリンはこの部門で2度目の受賞を狙う立場で、もし勝てば歴代7人目の複数回受賞者となります。競技の枠を越えた“本物のスター”だけが集う激戦区で、WNBA代表として唯一名を連ねた事実が、ウィルソンの存在の大きさを物語っています。
一方で、最優秀WNBA選手の4人にケイトリン・クラークの名前はありませんでした。背中の故障に苦しみながらも、今季ここまでキャリアハイの平均21.2得点・8.2アシストを記録するクラークですが、ESPYSの舞台では選外という形になりました。WNBA30周年の記念ポスターから外れた一件に続く“不在”であり、ファンの間で再び議論が巻き起こるのは避けられないでしょう。
本命はウィルソンか、群雄割拠の女子バスケが映し出すもの
独自の見立てを述べれば、受賞の本命はやはりウィルソンです。圧倒的な個人実績に加え、チームとしての勝利も伴っており、投票者に訴える材料が突出しています。ただし、コリアーもトーマスもグレイも、それぞれのチームでエース級の働きを見せており、決して“出来レース”ではありません。むしろ4人すべてが異なるチームから選ばれた点に、特定のスーパースターに依存しない今のWNBAの層の厚さが表れていると感じます。
話題の中心にいるクラークがいなくても部門が成立するほど選手層が厚くなったこと自体が、リーグの成長の証でもあります。注目度の中心と賞レースの中心が必ずしも一致しない——この“ねじれ”こそ、成熟期に入ったWNBAの奥深さなのかもしれません。今季の終盤戦は、こうした賞レースの行方も含めて見どころが尽きません。
関連情報:2026 ESPYSは7月15日に開催
2026 ESPYSは、米国時間7月15日(水)午後8時より、ニューヨークのリンカーン・センターで開催され、ABCおよびESPNアプリで配信されます。司会は俳優のマルセロ・エルナンデスが務めます。なお大学スポーツの最優秀女性選手部門には、UCLAのローレン・ベッツもノミネートされており、次世代の主役たちにも注目が集まります。ノミネートの全リストはESPN公式発表で確認でき、受賞の行方は約3週間後の本番で明らかになります。
引用:https://espnpressroom.com/us/the-2026-espys-nominees/

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