ヴァルキリーズのナタリー・ナカセHCが、WNBAファイナルを前にホームのファンへ「作戦を練っておいてほしい」と呼びかけました。Yahoo Sportsによると、ナカセは「私たちがゲームプランを練っているように、ボールハラもゲームプランを練っておくべきです」と語りました。ボールハラは、本拠地チェイスセンターの観客席を指すファンの愛称です。決勝の相手は、ドリームです。
ナカセがファンに求めた3つの場面
ナカセの注文は具体的でした。相手のスターティングメンバーが紹介された瞬間に「ある程度の敵意」が必要だと語りました。さらに、相手がジャッジに異議を申し立てたときも、同じ熱量を求めました。
相手がフリースローを打つ場面では、アリーナが「揺れている」状態でなければならないと述べました。そのうえで「ボールハラを私たちの6人目として使う必要があります」と言い切りました。
戦術の話をする監督が、観客席にまで「ゲームプラン」を要求するのは異例です。ナカセは観客を応援の対象ではなく、勝敗を左右する戦力として位置づけました。
ボールハラという名前の出どころと、積み上がった実績
ボールハラという呼び名を口にしたのは、選手のギャビー・ウィリアムズです。KQEDによると、ウィリアムズは観客を北欧神話の死後の世界ヴァルハラにかけて「ボールハラ」と呼びました。チーム名のヴァルキリーズとも響き合う名前です。
ヴァルキリーズは創設2年目のフランチャイズです。昨季は拡張チームとして初年度にプレーオフへ進んだ最初のチームになりましたが、1回戦でリンクスに敗れました。今季はセミファイナルでエーシズに3勝0敗のスイープで勝ちました。10月9日の第3戦は延長の末に87対77で制しています。
ナカセ自身も勝者の経験者です。エーシズのアシスタントとして2022年と2023年の優勝を経験し、2025年シーズン後にはコーチ・オブ・ザ・イヤーに選ばれました。スイープ後には「選手たちに新しいレベルの闘争心が見えました」と話し、「仕事はまだ終わっていません。もう一段ギアを上げなければなりません」と続けました。
ファンの存在感も数字に表れています。Yahoo Sportsによると、ヴァルキリーズは女子チームとして初めて収益1億ドルに到達しました。観客席の熱がチームの価値に直結していることは、すでに証明されています。
決勝の鍵を握るのは、第1戦と第2戦の空気
決勝第1戦はチェイスセンターで行われます。ドリームはシリーズ前半をヴァルキリーズの本拠地で戦います。ESPNによると、WNBAは決勝の第3戦と第4戦を、より多くのファンを収容できるステートファームアリーナに移しました。後半は相手側の本拠地が舞台です。だからこそ、前半の2試合でどれだけ主導権を握れるかが、シリーズの流れを左右します。
ナカセが音量を求めた場面は、相手の先発紹介、判定への抗議、フリースローの3つです。いずれも試合の流れが止まる局面です。流れが止まった瞬間に敵意のこもった大歓声を浴びせれば、相手のリズムは崩れ、ヴァルキリーズのリズムは保たれます。ホームコートの価値は得点板に表れない部分にあり、ナカセはそこを狙っています。
準決勝でエーシズに勝った第3戦も、延長にもつれ込む接戦でした。接戦の終盤ほど、観客の声量は選手の背中を押します。ナカセの注文は、その終盤を想定した準備です。
ナカセは戦術家であり、観客席を戦術に組み込む設計者でもあります。ボールハラが6人目として機能すれば、ヴァルキリーズは創設2年目での初優勝に最も近い位置に立ちます。
引用:https://sports.yahoo.com/articles/ballhalla-better-natalie-nakase-sends-111000239.html

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