オリビア・マイルズ

なぜ首位リンクスは中断直前に2連敗したのか、ヴァルキリーズが突きつけた96.3という異変

 

WNBAは8月31日から9月17日まで、17日間のリーグ中断に入りました。選手たちはベルリンで開幕するFIBA女子バスケットボールワールドカップ2026へ散っていきますが、その直前の1週間で順位表の景色が静かに変わっています。31勝9敗で首位を走ってきたミネソタ・リンクスが、今季2度目となる連敗で足を止めたのです。第一印象を正直に言えば、これは単なる息切れではなく、ゴールデンステート・ヴァルキリーズという2年目の球団がリーグの最上位に手をかけた瞬間だと感じました。

66失点という季節最低、リンクスが受けた2つの敗戦

事の発端は月曜のゴールデンステート戦でした。ヴァルキリーズは80対66でリンクスを下し、ミネソタを今季ワーストの66得点に封じ込めています。この試合でルーキーのポイントガード、オリビア・マイルズはフィールドゴール12本中3本成功の8得点、ターンオーバー4という数字に沈みました。

続く日曜、マイルズはアトランタ・ドリーム戦で21得点と持ち直しましたが、チームは81対89で敗戦。リンクスが連敗を喫したのは今季これで2度目だけです。指揮官のシェリル・リーブは2試合で受けたフィジカルな守備について「私たちはもっとタフにならなければいけません」と語り、審判にコンタクトを見せられていない自軍の問題を口にしています。

一方のヴァルキリーズは29勝11敗、4連勝で中断に入りました。7日間で4勝を積み上げ、その全4試合で相手を70点未満に抑えています。ニューヨーク・リバティ戦では相手を今季ワーストの60得点、フィールドゴール成功率30.2パーセントに叩き落としました。

0勝3敗からの反転、2年目の球団が超えた壁

この勝利が重いのは、ゴールデンステートがそれまでリンクスに0勝3敗と勝てていなかったからです。昨季のプレーオフ1回戦でもミネソタにスウィープされており、相性という言葉で片付けられてきた組み合わせでした。

数字を並べると転換点がはっきりします。ヴァルキリーズの8月は10勝2敗でリーグ最高勝率、そして守備効率96.3もリーグ最高でした。2位アトランタとの差が、そのアトランタと14位ポートランドの差より大きいという偏りは、単月の好調では説明がつきません。

興味深いのは、この守備力が攻撃力の欠如と同居している点です。ヴァルキリーズの平均得点82.6はリーグでワースト2位にあたります。得点力ではなくテンポと守備で試合を支配する設計であり、リーグ上位の攻撃陣ほど機能不全に陥りやすい。マイルズを1桁得点に抑えたのはヴァルキリーズだけで、しかも今季2度目でした。マイルズは他の2度の対戦では20点と28点を挙げているので、単純な出来不出来では片付けられません。

中断明けの4試合、1位シードは本当に動くのか

再開後、15チームは9月17日から24日までの1週間で残り4試合を消化します。プレーオフ8枠はすでに埋まりましたが、1位シードとホームコートアドバンテージは未決着です。

ただし現実的なハードルは高いと見ています。ミネソタはゴールデンステートとのタイブレークを保有しており、ヴァルキリーズは直接対決が残っていない状態で3ゲーム差を詰めなければなりません。つまり残り4試合でリンクスが3敗以上する前提が必要で、確率としては薄い。

それでも今回の2連敗が持つ意味は、順位表よりプレーオフの組み合わせにあります。ラスベガス・エーシズが27勝13敗、アトランタとインディアナ・フィーバーがともに26勝14敗で並ぶ混戦の中、ヴァルキリーズの守備が上位シードのどこかと1回戦で当たれば、シリーズは一気に読めなくなります。中断が明けた9月下旬、最も警戒されるチームはミネソタではなくゴールデンステートかもしれません。

再開は9月17日、まずはベルリンから

リーグ再開は9月17日、レギュラーシーズン最終日は9月24日です。それまでの2週間はベルリンでのワールドカップが舞台となり、リンクスもヴァルキリーズも主力を代表に送り出しています。中断中に各国代表で積み上がる試合勘とコンディションが、そのまま9月下旬の4試合に跳ね返ってくる構図です。順位表の最後の1週間を見る前に、まずはベルリンの2週間を追いかけたいところです。

引用:https://www.si.com/onsi/womens-fastbreak/wnba/wnba-power-rankings-valkyries-make-statement-before-fiba-world-cup-break-01m1b6qsgedj

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