3ポイント20本の号砲、日本がマリを102-97で振り切ったベルリン初戦

 

FIBA女子バスケットボールワールドカップ2026が現地時間9月4日、ドイツ・ベルリンで開幕しました。グループAの初戦に登場した日本代表は、マリ代表と102-97という壮絶な打ち合いを制し、白星スタートを切っています。100点ゲームという数字だけでも異例ですが、それ以上に驚かされたのは勝ち方でした。日本が沈めた3ポイントは、この日だけで20本。大会の単一試合記録を塗り替える数字です。第3クォーターまで一度もリードを奪えなかったチームが、最後の10分で立場を完全に入れ替えた展開は、開幕日にふさわしい劇的さでした。

20本の3ポイントが塗り替えた、大会の単一試合記録

試合の流れを追うと、日本がいかに苦しい時間帯を過ごしていたかがよく分かります。第1クォーターを21-27で落とし、前半終了時点で48-52。第3クォーターを終えた時点でも71-73と、リードを許したまま最終盤へ向かっていました。ところが最後の10分で日本は31得点を積み上げ、マリの24得点を上回って逆転に成功します。第4クォーターだけを切り取れば7点上回った計算になります。

この爆発を牽引したのが林咲希でした。フィールドゴール9本成功のすべてが3ポイントという内容で27得点を記録し、単一試合における個人の3ポイント成功数でも大会記録を更新しています。試投数は17本。半分以上を沈めた計算になり、しかもその多くが競り合いのなかで放たれたものでした。加えて田中こころが18得点7アシストと、ゲームメークと得点の両面で貢献しています。フィールドゴールは12本中7本成功という高い効率でした。そして残り48秒、勝ち越しの3ポイントを沈めたのは髙田真希です。ベテランがもっとも重い1本を引き受けた形になりました。

一方のマリも、決して力負けしたわけではありません。アミナタ・サンガレが10本中9本成功という驚異的な確率で22得点8リバウンド、ジェネバ・ンディアイが22得点6アシスト、シカ・コネが21得点11リバウンド5アシストと、3人が20得点以上を叩き出しました。インサイドで押し込まれ続けた日本が97失点を喫したのは、この3人の破壊力ゆえです。日本は守備で止め切れなかった分を、外角で取り返すしかなかったとも言えます。

2022年の89-56から4年、まったく違う顔になった一戦

日本とマリの対戦は、これがワールドカップで2度目になります。前回は2022年9月22日のシドニー大会グループフェーズで、このときは日本が89-56と33点差をつけて圧勝していました。FIBA公式の対戦記録を見ても、両国の直接対決は日本の1勝0敗という状態が続いていたわけです。それが今回は5点差。数字だけを並べれば、4年間でマリが大きく力をつけたことがはっきり読み取れます。

日本側の事情も変わりました。前回大会からの主力に、伸び盛りの若手が加わった編成で臨んでいます。大会前の強化試合では課題が指摘される場面もあり、司令塔の町田瑠唯自身が韓国戦のあとに自らのゲームメークを反省するコメントを残していました。そうした流れを踏まえると、開幕戦でいきなり102点を挙げ、逆転で勝ち切ったという事実は、チームの現在地を測るうえで小さくない意味を持ちます。

大会そのものの構造が変わった点も見逃せません。2026年大会は2018年以来となる16チーム制へ拡大し、9月4日から13日までの10日間で36試合が組まれています。参加国が増えたぶん、かつてなら序盤に組まれなかった対戦カードが生まれ、力関係の読みにくい試合が増えました。日本とマリの接戦は、その象徴のような一戦です。

白星の裏に残った97失点、ドイツとスペインに何を突きつけられるか

勝ったとはいえ、97失点という数字を楽観視はできません。グループAには開催国のドイツと、欧州の強豪スペインが控えています。マリのインサイド陣に押し込まれた守備が、より組織的な欧州のオフェンスに対してどこまで持ちこたえられるのか。次の2試合で必ず問われるポイントになります。

逆に言えば、外角の破壊力という武器がはっきり示されたことは大きな収穫でした。20本の3ポイントは偶然の産物ではなく、ペースを上げてスペースを作るという狙いが機能した結果と見るべきでしょう。身長で劣る日本が世界と渡り合う道筋は、結局のところここに集約されます。問題は、警戒された次の試合で同じ確率を出せるかどうかです。ドイツもスペインも、映像を見れば日本の外角をどう消すかを最優先に準備してくるはずです。そこで生まれる隙をどう突くのか。林咲希や髙田真希にマークが集中したとき、田中こころのような若い世代がどれだけ主体的に仕掛けられるかが、日本の上限を決めることになりそうです。

ベスト8という目標を考えれば、グループステージでもう1勝がほしいところです。開幕戦の勝利は、その現実味を一段階引き上げました。ただし内容を見るかぎり盤石とは言えず、勝ちながら課題が浮き彫りになった、扱い方の難しい白星でもあります。

次戦は開催国ドイツ、日本時間の放送予定

日本の第2戦は、日本時間9月6日午前1時00分にティップオフ予定のドイツ戦です。続く第3戦は9月8日午前0時50分開始のスペイン戦となります。いずれも深夜から未明の時間帯にあたります。

放送・配信面では、DAZNが大会全試合をライブ配信するほか、フジテレビ系でも中継が予定されています。日本戦の解説には元代表の三好南穂と宮崎早織が入る予定で、選手目線から試合を読み解ける構成になっています。開幕戦のような打ち合いが続くのであれば、深夜の視聴でも十分に見応えのある大会になりそうです。

※FIBA女子バスケW杯2026

引用:https://bleacherreport.com/articles/25496009-fiba-world-cup-2026-results-day-1-group-box-scores-highlights-day-2-schedule-ko-bracket

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