WNBAファイナルで、ゴールデンステイト・ヴァルキリーズとアトランタ・ドリームの両チームが、試合前の国歌斉唱の時間にコートを離れていることが議論を呼んでいます。AP通信によると、両チームは第1戦と第2戦で国歌の間コートにいませんでした。第4戦前の会見では、ヴァルキリーズのナタリー・ナカセHCらが質問に答えています。
国歌前に何が起きているのか
AP通信によると、ヴァルキリーズは球団がWNBAに加わった昨年から続く試合前のルーティンとして、国歌の時間をロッカールームで過ごします。ドリームもここ数シーズン、国歌の前にコートを離れてきました。シーズン中はインディアナ・フィーバーとミネソタ・リンクスが、国歌の間コートに残っています。
この慣行はファイナルだけの話ではありません。AP通信によると、少なくともここ6シーズンは、多くのWNBAチームがウォームアップ残り10分の時点でコートを離れ、国歌が流れる前に引き上げています。理由はチームごとに異なり、社会正義への意識を示すためというチームもあれば、試合の準備を続けるためというチームもあります。
ヴァルキリーズのナカセHCは第4戦を控えた10月23日の会見で、「私たちは2年目です。それが私たちの試合前の流れの一部になっています」と語りました。誰が決めたのかと問われると、「本当に分かりません」と答えています。国歌の間の過ごし方については、「スタッフと一緒にいて、自分のプレーに集中しています」と述べました。
ギャビー・ウィリアムズは、抗議の意味があるのかと問われて「いいえ」と答えました。ドリームのレイン・ハワードは、アトランタでの在籍期間中に国歌の間コートに立った記憶はないと語り、USA代表のユニフォームを着るときは毎回コートに出ていると明かしました。理由を重ねて問われると、「次の質問をお願いします」と応じています。ドリームのカール・スメスコHCは、「私たちはファイナルに集中しています」と述べました。
ルールブックは何と定めているのか
WNBAのルールブックには、選手、コーチ、トレーナーは国歌の間、サイドラインまたはフリースローラインに沿って「品位ある姿勢で」立って整列すると書かれています。ただし、この条文が試合に出る選手だけを対象にするのか、チーム全体を対象にするのかは、条文上はっきりしません。AP通信によると、最終的に誰が判断するのかも明確ではなく、リーグは各チームの判断に委ねている状態です。AP通信の取材依頼に対し、リーグは即座には回答しませんでした。
歴史をたどると、リーグは2017年後半に国歌に関する運用規定を一時停止し、選手とコーチが従う必要はないとチームに通達しています。バージニア州シャーロッツビルで起きた白人至上主義者の集会の被害者への支持を示せるようにするための措置でした。2020年はブレオナ・テイラーに捧げたシーズンで、コロナ禍のフロリダ開催の中、各チームが国歌の前にコートを離れました。それ以降も、多くのチームが同じ行動を続けています。
対照的なのが国際大会です。AP通信によると、アメリカ代表はワールドカップでも五輪でも必ずコートに残って国歌を聴きます。国際大会では両国の国歌が選手紹介の後、ティップオフの直前に流れるため、WNBAの試合とはタイミングそのものが異なります。
この沈黙が残すもの
今回の焦点は、国歌の間にコートにいるか否かの是非ではなく、リーグが明確な基準を示していない点にあります。ナカセHCが「本当に分かりません」と述べたとおり、現場の当事者でさえ、誰がどの理由で決めた慣行なのかを説明できていません。理由を語らないまま習慣だけが続けば、疑問は今後も何度でも浮上します。
ファイナルは3勝2敗でヴァルキリーズが王手をかけています。注目が集まる舞台だからこそ、リーグが条文の対象範囲を明文化し、チームごとの判断に任せるのか統一するのかを示す必要があります。ルールブックの曖昧さを放置した代償は、シーズンが終わってもリーグに残ります。
引用:https://abc7news.com/19960892/

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