ヘイリー・バン・リス シカゴ WNBAファンブログ

ポーランドの小さな村からWNBAの先発へ──ドラフト外ルーキー、シドニー・テイラーがスカイで起こしたシンデレラストーリー

 

ドラフト指名漏れから、わずか数か月でチームに欠かせない存在へ。シカゴ・スカイのルーキーガード、シドニー・テイラーが今、WNBAで最も熱い下剋上の物語を紡いでいます。今年の春までポーランドの小さな村でプレーしていた無名の選手が、いまやウィントラスト・アリーナのスタンディングオベーションを浴びる先発選手になっているのですから、驚くほかありません。

先発定着後は二桁得点を量産、ドラフト外では唯一の「100フィールドゴールクラブ」入り

テイラーの数字は、ドラフト外ルーキーという肩書きからは想像できないものです。ベンチスタートだった6月5日のテンポ戦で27得点、6月11日のフィーバー戦では30得点を爆発させると、6月17日のリバティ戦でキャリア初先発に抜擢されました。その初先発の試合でフィールドゴール16本中10本成功、スリーポイント7本中4本成功の24得点に3スティールと大暴れし、残り15.6秒には勝ち越しのスリーポイントを沈めています。最後は決勝シュートを外して敗れたものの、Sports Illustratedも「スカイの明るい材料」と特集するほどの衝撃でした。7月17日のスパークス戦ではスリーポイント4本を沈めて勝利に貢献。さらに2026年ドラフト組のルーキーとして、アジー・ファッド、オリビア・マイルズ、フラウジェイ・ジョンソンに続く4人目の「シーズン100フィールドゴール成功」に到達しました。この中でドラフト外はテイラーただ一人です。

リトアニア、ポーランドを経てつかんだトレーニングキャンプ契約

ニューヨーク出身のテイラーは、マサチューセッツ大学でアトランティック10カンファレンスのファーストチームに選ばれた後、最終年をルイビル大学でプレー。しかしWNBAドラフトでは指名されず、2024-25シーズンはリトアニアのビリニュス、2025-26シーズンはポーランドのソスノビエツでプレーしました。そこで腐らずに実力を磨き続け、2026年にはポーランドリーグのMVPを獲得。その映像がスカイの目に留まり、4月にトレーニングキャンプ契約を勝ち取ると、プレシーズンの試合で23得点を挙げてロースター入りをもぎ取りました。ヘッドコーチのタイラー・マーシュは「彼女の動きの多くは実に無駄がないように見えました」と映像を見た際の印象を語っています。日記に目標を書き続けながら海外で夢を追いかけた努力が、ついに実を結んだ形です。

ジャクソン離脱のスカイにとって「予想外の救世主」となれるか

今季のスカイは主力のリッキア・ジャクソンを膝の負傷でシーズン絶望で失い、得点源の不在に苦しんできました。その穴を埋めているのが、まさかのドラフト外ルーキーだったという事実は、WNBAのスカウティングの奥深さを物語っています。初先発で決勝シュートを外した後の「ああいうシュートを打つ覚悟があるなら、結果も受け入れる覚悟が必要です」という言葉には、ルーキーらしからぬメンタリティがにじみます。再建期のスカイにとって、恐れずに打ち切れるスコアラーの発掘は今季最大の収穫と言っていいでしょう。かつて海外リーグから這い上がった選手がチームの顔になった例は少なくありませんが、テイラーもその系譜に名を連ねる可能性を十分に秘めています。

今後の注目ポイント

スカイは現地7月19日にアトランタ・ドリームと対戦します。エンジェル・リース擁するドリーム相手に、テイラーがどこまでスコアラーとして存在感を示せるかは大きな見どころです。オールスターブレイク明けには対戦相手の研究も進むはずで、マークが厳しくなる中で数字を維持できるかが、シンデレラストーリーの真価が問われる次のステージになります。

引用:https://www.theixsports.com/the-ix-basketball-newsroom/wnba/chicago-sky/sydney-taylor-chicago-sky/

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です